格付け会社の格付け投資情報センター(R&I、東京・中央)は3日、神戸市の格付けを「ダブルAプラス」にすると発表した。従来の「ダブルA」から1段階引き上げた。投資適格級とされる格付け10段階のうち、トリプルAの次に安全とされる格付けに当たる。今後の格付けの方向性は「安定的」との見通しも併せて示した。市債残高の削減など財政再建を評価した。 

 神戸市は1995年の阪神淡路大震災後に財政が大きく悪化したが、R&Iは「計画的な行財政改革の推進により健全性を取り戻した」と評価した。震災後に増発した市債への元利払いに対する負担も「(相対的に財政が安定している)政令市の中でも軽くなった」とみている。地下鉄の黒字化や神戸医療産業都市に進出する企業の増加を受けて、残高が9000億円超になる公営企業の借金(企業債)も市の財政に影響しないだろうとの見方を示した。

 格付けは、神戸市が債券(神戸市債)を発行して市場から資金を調達する際に、資金を提供する投資家が安全性の参考指標として利用する。格付けが高いほど、国債に近い、低い利率で資金を調達できる可能性が高くなるとされる。

 R&Iは日本国債をダブルAプラスに格付けしており、今回の格上げは神戸市の信用力が政府並みであると位置づけることになる。一方で、地方自治体の信用力は政府による財政面での後ろ盾によって確保されるとの観点から、神戸市債を含む地方債が国債よりも高く格付けされることはない。従ってR&Iは同社の基準で、神戸市債に最高位の格付けを与えた形だ。