何とか無事に演習を終わらせることができた。ふぃー。

本当は私の他にもう一人発表する予定だったんだけれども、その彼が「病欠」でお休みになってしまい(曰く来週レジュメは配るんだとか)、結果として「一人舞台」となってしまった。90分間持つはずがない…と始まる前から半分泣きそうな状態だった。

演習でやったのは宮本常一の「土佐源氏」。『忘れられた日本人』に所収の作品。

忘れられた日本人 (岩波文庫)

忘れられた日本人 (岩波文庫)

  • 作者: 宮本常一
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1984/05/16
  • メディア: 文庫
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こいつは物語なのかそれとも聞き書きを起こしたやつなのか、なんてところをちまちまと。佐野眞一の『旅する巨人』などにあるように、この「土佐源氏」が抱えているナゾを提示しながら、フィールドワークと記述することについてを議論の対象にしようと。ただ最初に配ったのが「土佐源氏」だけだったので、そのコンテクスト化から始めなくてはならず、正直言って「あ、テキスト間違っちゃったかな」と思ったのはナイショだ。

さて演習は3年生の子がDL(ディスカッションリーダーという役割で議論を引っ張っていく係)を担当。なかなかおもしろい子で、鋭い質問とか意見とかを繰り出してきた。あとはテキストの読みかな。これもおもしろかった。「物語だ」という人や「昔話だ」という人、あるいは「これは事実として読んだ」という人。そして老人と宮本の「相互関係」というのが一見見えないようにできているんだけれど、実はそこがはっきりと刻み込まれているんじゃないか、という人。(私は一番この読みが今回の演習では印象に残った。)みんなそれぞれ読み方が違ってて刺激的だった。私個人としては、昔、最初に読んだときはなんだかよくわからない圧倒的なエネルギーを感じたな。それが何だったのか、を考える必要もあるんだけれど。それで今回また読み直してみるとどうもなんだか「作られてる」という印象を抱いた。そんなわけで、上記の議論のテーマを出したのだった。

それで、この議論の結論なんだけど、何というか「よくわからない」オチになってしまったような気がしないでもない。フィールドとテキストの関係から派生して、最後の方は「フィールドワークって一体何なの?」という哲学的な問いまで出てきた。そんなわけで次の発表時にはその問題や、今回のよくわからない結論、あるいは演習中に出てきた問題等についてなどを宮本常一がどう捉えていたのかをまとめて発表しなければならなくなった(一人2回発表する必要があり、次回は12月か来年の1月、しかも一人1時間)。
さてどういう本から読んでいくべきか…あ、図書館にいる先輩に「レファレンスお願いしやすm(_ _)m」と頼んでみよう。